2015/07/16

法律扶助を活用しよう! 7

 それから、代理援助の支出基準というのはその次のページに付けてあります。ちょっと字が小さくて見づらいんですが、一番よく実務で私たちが遭遇するのは、その次のページです。左側に番号が振ってあって、⑭というところに、債務整理事件というふうに書かれています。代理援助を司法書士が最も行う機会が多いのは、おそらくこの債務整理事件だと思います。もちろん他の部分も使えるんですけどね。債務整理事件は私もしょっちゅう使っているわけですけど、ちょっと見てください。債権者数が1社から5社の場合、その横にある25000円というのは、実費、費用として支払われます。それからさらに右のほうへいきまして100000円。これは着手金です。それからその右の5000円は消費税です。105000円です。つまり全部あわせますと130000円になります。つまり任意整理を債権者が1社から5社までで代理援助で行うと、130000円支払われます。ですから、これは任意整理で使える場合っていうのもあるし、もちろん使えない場合もありますけれども、自己破産の場合もそうですし、任意整理の場合もそうですし、民事再生なんかの場合もそうですけれども、扶助の使い道というのはかなりあるということです。
 ついでにその次のページも見てください。そこには法律相談援助支出基準というものがあります。さきほどいいましたように、5250円いただけるというのはそこに根拠があって、「1件ごとに報酬を支払うもの」ということで、法律相談費は消費税も入れると5250円です。「審査資料の作成を含め1時間以上を要した場合」については10500円ということで、まあ、場合によると、相談に1時間以上ついやしたという形で報告をするとですね、10500円支払われる場合もあります。まあこれはケースバイケースですけど、いちおうそういうことになっています。
 戻りまして、「費用の立替」というのは、今言いました程度の費用が司法書士に支払われるということで、それから「法テラスへの報告」というのは、書類作成援助なり代理援助を行って仕事をしましたっていう場合には、一定の報告を法テラスにしなければいけないということになっていますが、それはやっていけばわかることですので、ここではあえて触れません。
 だいたい以上のようなことになります。それで、一番後ろに付けましたのは、さっきもちょっといいましたが、実際に私のところに振り込まれている通知で、一番最近の例でいくと、後ろから3頁目ですかね。これが19年の2月26日。ついこのあいだ振り込まれたものは、右下にありますが、231000円ということです。私はけっこう使っているほうなので、コンスタントに毎月20万とか30万とか、そのくらいは法テラスから支払われていますので、私にとってはこれはなくてはならないものになっているということです。
 みなさんこれから仕事を始められて、最初のうちから仕事がバンバン入ってくれば、別に私が何もいうことはありませんけれども、裁判事務を、少なくとも一生懸命やろうと思ってらっしゃる方は、ぜひ、この法律扶助も積極的に使ってみてください。
 最後になりましたが、私のホームページに、さっきのこの法律扶助活用マニュアルの、これは私がけっこう書いたものなんですけれども、このたたき台になったものとか、そういうものがアップしてあったりとか、あるいは細かな法律扶助に関する気を付けたほうがいいこととかというのを、比較的自分のホームページに個人的に載せていますので、興味のある方はご覧ください。小口一成で検索していただくとすぐに出てきますので、参考までに言っておきます。まあとにかく、積極的に使いましょうという話しです。貴重な時間を割いていただきまして、どうもありがとうございました。
(了)

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2015/07/15

法律扶助を活用しよう! 6

 で、戻りまして、「法テラスへの書類の持ち込みと審査」というところになりますが、これは、今もちょっと言いましたが、細かいことは今日は言いませんけれども、例えば書類作成援助、あるいは代理援助として、持ち込もうと、その適用を受けようというふうに思いましたら、それを法テラスの事務所へ、申込書を提出するわけですね。そのためには例えば住民票であるとか、本人の給料明細であるとか、そういうものを添えて、持ち込むわけです。何が必要かとか、そういう具体的なことについては、今日は時間がありませんので触れませんけれども、それはさほど難しいことではありません。こういったパンフレットみたいなものですとか、こういうものは、法テラスが発行しているものですけれども、これは法テラスと契約を結ぶと、私は長野会ですけれども、契約を結んでいる司法書士にはみんな配布されました。ですから、皆さんの地元でも、おそらく、法テラスと契約をすると、こういうガイドブックのようなものが配られますので、そこに細かなことは書いてあります。ですから、お読みいただきたいと思うんですね。
 それから、これはマニュアルっていうもので、2~3年前に、日司連で作成したものなんですけれども、ここにもう少し詳しく、具体的な運用とか、そういうことについて触れられています。ただ、残念ながらこれは、法テラスができる前に作ったものですので、ちょっと内容については改訂が必要ということで、いまのところ在庫がたぶん無いんじゃないかと思うんですね。ただ、ここに書かれていることは、ほとんど今も変わっていませんので、本当はみなさんにも配布したいんですけれども、今、私、日司連のホームページとかそういうところにですね、これをファイル化して載せていただくようなこともちょっとお願いしているところなんですけれども、みなさんの目に触れるようにしたいというふうに思っています。そんなようなものもあります。
 それから最後の「3.費用の立替と法テラスへの報告」というところですが、資料の4ページ目をご覧ください。そこに「書類作成援助支出基準」というものがあります。これは、先ほどいいました、書類作成援助における、法テラスから司法書士のところへ、立て替えて支払われる費用の基準ということになります。
 この中で、各手続きに応じて、金額の基準が決まっているんですけれども、一番なじみやすいところを見ていただきますと、左側の番号で、7っていうところを見てください。「7 破産事件手続」っていうところです。実務においてやっぱり一番書類作成援助の利用が多いのが、この、破産事件です。ほとんどが破産なんですね、実は。破産事件をちょっと見ていただきますと、その右の「実費等」というところで、だいたい17000円ぐらい。それから、さらに右のほうの「報酬」のところで、消費税も入れまして84000円。つまり、あわせて101000円ですかね。10万円ちょっとぐらい。これが立て替えられるわけです。つまり、わかりやすくいうと、自己破産の書類作成を仕事として行う際に、書類作成援助を使うという場合には、簡単にいうと、10万円払ってもらえるわけです、法テラスから。一括でぽんと払ってもらえるわけです。で、依頼者、お客さんにはそれをちょっとずつ法テラスのほうへ返していっていただく、ということになるわけです。
 私自身はこれをかなり使っています。あまりここで言うことじゃないかもしれませんが、私はふだん、自己破産の書類作成をやる場合は、20万ぐらいっていうふうに自分で決めてやってるんですけれども、実費も入れて。そうすると、普段、普通にお客さんからいただく報酬に比べると、かなり安いんですけれども、ただ、相手は生活保護を受けている方とか、ほとんど余裕が無い方ですので、そういった方に、分割で20万払っていただくよりも、法律扶助を使っていただいて、10万円であっても確実に払っていただくということのほうが、むしろ私自身はありがたいかなーという思いもあって、積極的に使っています。まあ、ちょっと下世話な話ですけれどね。いちおうそういうことです。
 それで、今、破産の場合だけ説明しましたけれども、もちろん破産に限らず、いろいろ使えますので、これはみなさん工夫して、ぜひいろんな事件について、書類作成援助、使ってみてください。
 で、ついでに言いますと、書類作成援助っていうのは、いちおう建前上は、弁護士と司法書士が使えるっていうことになってるんですけれども、実際どうかっていうと、ほとんど全ては司法書士です。弁護士はほとんどやっていません。ですから、書類作成援助っていうのはもう、司法書士の独壇場なんですね。こんなものは他に探しても無いです。ですから、書類作成援助を司法書士が一生懸命やってるっていうことは、誇るべきことで、すばらしいことだというふうに思っています。
 で、もう一つ言いますと、自己破産事件の場合に、弁護士は書類作成援助ではやらずに、代理援助として行っているわけです。そうすると代理援助の場合は、支出基準が後ろのほうに付いてますけれども、総額が16~17万円ぐらいになりますかね。ですから、高いわけですね。同じ破産の申立てをするのに、弁護士が代理援助でやると16~17万ぐらいかかって、司法書士が書類作成援助でやれば10万ちょっとで済んでしまうということになると、依頼者にとってはどちらがいいかっていうこともあります。もちろん、弁護士が代理人として破産申立てをする場合と、司法書士が書類作成として行う場合では、仕事の内容は違うわけですけれどもね。まあ、その辺は皆さんでお考えください。
(つづく)

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2015/07/10

法律扶助を活用しよう! 5

 まず、「どんな相談か」っていうことなんですけれども、事務所に相談者がいらっしゃいました。どんな相談か。すごく大雑把にいうと、それは、裁判事務に関する相談なのか、それとも、登記事務に関する相談なのかということなんですが。登記事務に関する相談ということになりますと、これは法律扶助が前提となりませんので、それはもう法律扶助の相談ではないということで、右のほうにいって、「通常相談」と。ですから、「通常相談」であれば、各事務所で相談料を決めていれば、それにしたがって、相談料をもらっていただけばいいということになって、そうじゃなくて、裁判事務の関係の相談だということになると、左側の矢印のほうにいきます。
 で、さらにその下へ下りていただいて、「相談者の資力は?」収入は、ということですけれども、これをチェックしていただいて、さっきの資力基準の要件を満たしているかどうかということになります。で、資力基準をオーバーしているということになると、右側へいって、これは扶助の相談ではなくなると。通常の相談になりますよということです。で、もし、資力基準を満たしているということになりますと、下へ下りていただいて、資力基準以内と。
 で、次にチェックしていただくのは、「紛争の範囲」ということになります。紛争の範囲がなぜ問題になるかというと、司法書士に限ってなんですけれども、司法書士が法律相談援助を行えるのは、紛争の範囲が140万円以内の場合に限ります。それを超えると法律相談が行えませんので、一応これがチェックポイントになっているわけです。で、140万円を明らかに超えてるなということになると、法律相談援助は残念ながら使えないと。右側にいきます。通常相談。
 但し、その下に、但しっていうふうに米印があって、但し書類作成援助を検討することと。ちょっと専門的な話しになっちゃうんですけれども、書類作成援助は、代理権は関係ないので、紛争の範囲がいくらであろうと使えます。ですから、紛争の範囲が140万円を超えていても、書類作成援助は使える余地があるっていうことは覚えておいてください。
 それから、紛争の範囲が140万円以内だなっていうことになると、下に下ります。で、ここにきて、初めて法律相談援助が使えるということになります。
 で、その右側の米印にちょっと書きましたが、但し簡裁民事事件に限ると。家事事件なんかの場合は扶助相談にはなりません。通常相談です。なぜならば、司法書士の代理権というのは、簡易裁判所の事物管轄の範囲内の相談事ということになるので、家事事件に関する相談というのは、法律相談援助としては使えないということになります。但し、そこにもありますが、書類作成援助を検討すること。家事事件であっても、法律相談はできませんが、書類作成援助としては使える場合があります。例えば、私がやったことがあることでいくと、相続放棄の申術書を作ったりとか、そういうことですね。要するに家庭裁判所に提出する書類の作成というのも司法書士の仕事ですから、その場合については書類作成援助は使える余地があるということです。
 で、下へいって扶助相談の適用がありますということになると、支部審査会へ回付するかどうかということになって、まあここはちょっと難しい話しなので、さらっといきますと、回付っていうのは、法律相談援助だけで終わらずに、書類作成援助か代理援助として、実際に法テラスに審査してくださいっていう形で申し込んでいくことをいいます。それをするのかしないのか。しないとすれば、「なし」っていう右のほうへいって、それはすなわち、相談のみで終了、あるいは相談継続という類型になりまして、その場合は、さらに右へいきまして、相談票というものを記入していただいて、それをただ単に、法テラスにファックスする、これだけです。ですから、法律相談援助っていうのは、相談票を書いていただいて、それを法テラスの事務所へファックスするだけなんですね。何も資料も付ける必要ありません。ですから、心がけしだいで、非常に簡単にできるわけです。収入なんかも、聴き取って、紛争の範囲も自分で判断して、これ要件満たしているなと思えば、用紙を書き込んで、それを法テラスの事務所へファックスするだけです。そうすると一ヶ月もすると、5250円振り込まれる、というようなイメージになります。
 さらに、その「支部審査会に回付」の下に、「あり」っていうのは、つまり、相談だけじゃなくて、代理援助や書類作成援助として審査をしてもらうということで法テラスへ持ち込んでいく場合は下へ行くわけで、その場合はその一番下の枠にあるように、相談票を記入して法テラスにFAXする、これは法律相談援助の申込みとして行うわけですけれども、それだけではなくて、②相談者に住民票だとか給料明細なんかの書類を手配してもらう。で、それらの書類が手配できしだい、必要書類を添えて回付する、つまり持ち込むと。以後、速やかに事件に着手の上、必要に応じて法テラスに報告。まあ、この辺は今ちょっと説明してもわからないと思いますので、まあ、やっていけばわかります。
 というような、こういう流れでですね、心がけしだいで、常に扶助が使えるどうかなー、っていうふうに心がけて、日常の業務を行っていただくと、かなり使える案件というのはありますので、まあ、参考にしていただければ、ということなんですね。
(つづく)

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2015/07/08

法律扶助を活用しよう! 4

 それから、「第4 法律扶助の申込みの手順」というところになります。まず、必要なこととして、法テラスとの契約を結びましたと。そこからです。そこから、申込みの手順という話しになりますが。
「1 資力要件等のチェックと依頼者への説明」というところになります。法律扶助は、誰でも使えるわけではなくて、まあ、言ってみれば、収入が一定の額よりも少ない方に限って使えるということになってますので、それを資力要件というふうにいいます。で、資力要件というのはどういうようなものかといいますと、資料の3ページ目をご覧ください。資力基準というふうに書かれたものがあると思いますが、そこに書かれています、だいたいそんな感じです。
 で、ごく簡単に言うとですね、生活保護を受けている方は、無条件であてはまります。それから、そうでなくても、収入が、そこにありますように、単身者の場合は手取り18万2000円以下、都市部では20万円以下、っていうようなふうにされていますが、それから二人家族の場合は25万1000円以下、三人家族の場合は27万2000円以下…、というのが一応の条件になります。ですから、手取り収入がこれを超えている方は法律扶助は使えないというようなことになります。
 ただし、そこにも書いてありますが、住宅ローンを負担していたりとか、アパートや借家の家賃を払っている人ですとか、そういう方はその分だけ資力要件に加算されますので、そこにありますように、単身者の場合は4万1000円の範囲で加算される。つまり、18万2000円プラス4万1000円ですから、22万3000円ですか、これを超えていなければいいと、そういう形になります。
 そうしますと、かなり、これは、要件を満たしている人は多いです。特に多重債務問題で相談にいらっしゃる方の多くは、というとちょっとあれですけども、多重債務の問題で相談に来る方で、この要件を満たしている方というのはかなりいますので、その気になってやっていますと、かなりこれは使えるってことになります。資力要件というのはそういうことになります。
 で、ちょっとレジュメの一枚目に戻りまして、「資力要件のチェックと依頼者への説明」ということなんですが、具体的に、これは、私のスタンスなんですけれども、「使える人には全て使っていただこう」と、そういうふうに思って、日頃やっています。そういう思いでちょっと作ってみたのが、その2ページ目になります。「相談受付の流れ」っていうものです。
 で、これはちょっと不十分な表で、見づらい部分もあるんですが、ちょっとイメージを持っていただくために、私はふだん、このフローチャートみたいなものを事務所の傍らに置いて、まあ、こういう形で自分としてはやっているつもりなんですが。
(つづく)

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2015/07/07

法律扶助を活用しよう! 3

 で、続きまして第3、法テラスとの契約。じゃあ実際にですね、私たちが法律扶助を使っていくために、どういう手順を踏んでいかなきゃいけないかっていう話です。まずこれは、前提として、法テラスとの契約を結んでいただく必要があります。これは、皆さんが地元の司法書士会を通じて登録をする際に、おそらく地元の司法書士会から説明もあると思いますが、一応簡単にご説明しておきますと、法テラスとの契約の類型は、そこに掲げてありますが、3つ、場合によると4つということですけれども、そういった契約があります。
 1つは、「センター相談登録契約」というものがあります。これは何かといいますと、先ほど言いました法律相談援助というものを、法テラスの事務所で、各都道府県に最低一つの地方事務所というのが置かれていますけれども、そこで、実際に法律相談をやっていただいて、そこで法律相談援助をやっていただく、そういうことができる司法書士が、締結しなければいけない契約ということになります。
 それから2の、「事務所相談登録契約」。これは何かといいますと、自分の事務所で、自分の司法書士事務所で、法律相談援助が行えるための契約ということになります。普段の事務所で行う相談、これが法律相談援助の要件を満たしているなというふうになれば、そこで30分なり1時間、法律相談を行って、法テラスのほうに報告をして、法テラスから相談料をいただける、そういうことなわけですけれども、そのためにはこの、事務所相談登録契約っていうものが必要になります。
 それから、3の「受任(受託)予定者契約」というのがあります。これは、「受任予定者契約」というものと、「受託予定者契約」というのは別なわけですけれども、受任予定者契約というのは、先ほど言いました代理援助の適用があるとなったときに、実際にその仕事を引き受けてやっていただく司法書士なり弁護士は、この受任予定者契約というものを法テラスと交わしている必要があります。
で、受託予定者契約というのは、書類作成援助についての契約です。同じく書類作成援助の適用がある業務について、実際にその業務をやっていただく司法書士なり弁護士は、この受託予定者契約というものを、法テラスと結んでいただく必要があります。
 で、結論からいいますと、これは、もう全部です。迷わずにですね。どれかの契約をして、どれかはしないという選択もありますけれども、まあ、それを話し出すとちょっと長くなってしまうので、まあ、いろいろ考えずにですね、入会して登録しましたら、全てのこの法テラスとの契約、四種類ありますけれども、すべて結んでいただいていいと思います。それだけ幅が広がりますので。ということをちょっとお願いしておきます。
(つづく)

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2015/07/06

法律扶助を活用しよう! 2

 続いて第二の「法律扶助と司法書士の関わり」っていうところを話しますが、大きく分けて3つあります。一つは書類作成援助。これは先ほどちょっと言いましたが、平成12年にこういうしくみが初めてできました。書類作成援助というのは、簡単に言いますと、裁判所に提出する書類の作成を、弁護士か司法書士しかできないわけですけれども、弁護士や司法書士が裁判所に提出する書類の作成を業務として行う際の、必要な実費ですとか、報酬、これを立て替えてくれるというしくみです。で、立替ですので、依頼者は後からその立て替えてもらった費用を、返済、償還っていいますけど、償還していっていただくようなことになります。細かなことは後で言います。
 次の二番目のところで、法律相談援助と簡易援助。簡易援助というのはちょっと特殊なので、後で時間があったら触れますが、まあ法律相談援助ということについて言いますと、これは、平成15年の司法書士法改正で、初めて簡裁代理権が司法書士に与えられた際に、それと合わせて、司法書士も法律相談援助というものが行えるようになりました。法律相談援助っていうのは、簡単に説明しますと、一定の資力基準を満たした方が対象なわけですけれども、例えば事務所で、法律相談を行いました。で、普通はお客さんから直接相談料をいただくわけですけれども、その相談料を国が援助しましょう、ということなんです。ですから、お客さんにとっては無料法律相談になります。一時間までで5250円の相談料というものが、司法書士に支払われることになります。ですから、本来直接相談者からいただく相談料を、法テラスのほうからいただく、そういうものが法律相談援助ということになります。で、この5250円は、先ほどと違って、お客さん、依頼者には、返済してもらう必要はありません。ですから文字通りの無料法律相談ということになるわけです。
 それから三つ目の代理援助。これも同じく平成15年の司法書士法改正のときに、司法書士が行えるようになった。弁護士はもともとできたんですけれども、司法書士が平成15年からできるようになった。代理援助というのは、代理人として訴訟を行ったり、あるいは、和解交渉ですね、訴訟外における和解交渉を代理で行う。そういう業務の報酬ですとか、そういうものを、これもやはり立替です。立て替えて、法テラスが払ってくれる。で、お客さんは後から、少しずつ返済をしていっていただく、そんなようなものです。
 まあ大きく分けてこの三つぐらいが、我々司法書士と法律扶助との関わりということで、私たちが担えるサービスというか、しくみということになります。
(つづく)

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2015/07/03

法律扶助を活用しよう! 1


講演録 関東ブロック司法書士会協議会新人研修「法律扶助を活用しよう!」
2007.3.9 in第一生命東戸塚教育センター

 みなさん、お疲れのところを、時間をいただきまして、申し訳ありません。30分ほどで終わりますので、ちょっとお付き合いください。
 「法律扶助を活用しよう」という資料を今、お配りさせていただきましたけれども、法律扶助っていうのは、みなさん、聞いたことある方もいらっしゃるかもしれませんが、簡単にいいますと、裁判の費用ですとか、弁護士、司法書士に依頼する際の報酬などをですね、国が一定の範囲で援助するという、そういうしくみです。
それで、司法書士と法律扶助の関わりというのは、平成12年に、初めて書類作成援助という枠組みができまして、そのときからになります。それまでの間っていうのは、もっぱら弁護士のみが担い手でした。で、ずーっと長い間弁護士が維持してきた法律扶助という制度なんですけれども、最近になって、司法書士がその担い手として関与することができるようになったということです。
 それで、最初にちょっと難しい話じゃなくてですね、イメージを持っていただくために、今日お配りしました資料の一番最後のページをちょっとご覧ください。そこに送金通知というものがあると思うんですが、これは何かというとですね、平成16年(3年ほど前ですけれども)の3月29日に、私の口座に、法律扶助協会から送金された金額の内訳です。一番右下に金額があるんですけれども、60万5000円という額です。で、だいたい当時、毎月一回くらいの割合で送金がされてましたので、まあ、60万というのは比較的多い額でした、私にとって。で、私の事務所は、司法書士は私が一人で、補助者が一人の、まあ普通の、小さな事務所です。で、60万というとですね、まあだいたい60万売上があれば、コンスタントにあればですね、事務所は維持できるかなというぐらいの感覚ですので、まあ60万、簡単にいうと、法律扶助協会を通じて、報酬が支払われたということなんですね。ですから、これ、その気になって、利用を積極的にこう、やっていただくと、まあ、言い方は悪いですけど、それなりにお金になるということを、ちょっとまず、いいたかったわけです。で、お金になるからやってくださいというのは、ちょっとかっこ悪いことなんですけれども、一応、まあ、みなさんもこれからですね、仕事を始めて、まず、やっぱり仕事がくるかどうかっていう切実な問題があると思いますけれども、もし、関心があればですね、ぜひ、法律扶助を積極的に使ってください。それで、その気になればですね、いくらでも、まあ使い道はあります。そういう話をちょっとしたいと思うんですけれども。
 まずその、一枚目にレジュメみたいなものがありますが、「法律扶助とは」っていうのは先ほどいいました。
で、「諸外国との対比において」というのは、法律扶助っていうのは何も日本だけの制度ではなくて、すでに外国でも存在しているわけですけれども、ヨーロッパのイギリスとか、そういうまあ国々と、日本と比べるとですね、法律扶助に国が割く予算というのはもう桁が違います。正確な数字はちょっと今、資料が無くてわかりませんが、もう、十倍とか数十倍っていうふうに、ヨーロッパの諸国のほうが、要するに国が、法律扶助にお金をつぎ込んでいるわけです。で、日本はまだまだ遅れているっていうことがあります。
で、その次の「法律家(司法書士)の果たすべき役割」っていうことなんですけれども、私は平成12年の書類作成援助ができたときからですね、個人的な思いもあって、自分としては積極的に使ってきたつもりなんですね。それはなぜ、使ってきたかっていうと、まずは自分の事務所の経営の問題もありましたし、それから私の仕事の内容がですね、どっちかっていうと裁判事務が多いということがありました。それで、中でも多重債務者の方の相談が多い。っていうと、多重債務者の方は、まあ一般的に言えることは、そんなに経済的に裕福ではない。そうすると、報酬なども、きちっと払ってくれる方もいらっしゃいますけれども、どうしても、思うように払っていただけないような方もいるという中で、この法律扶助というしくみはですね、非常に私のような多重債務問題に力を入れている司法書士にとっては、非常にありがたいしくみだったということがあります。
 で、もう一ついいますとですね、これはまだ国の予算が追いついてきてないっていうのがあるんですけれども、今後、みなさんご存知だと思いますけれども、法テラスというものができまして、今までは法律扶助協会というところが、法律扶助を運営していたわけですけれども、今後はその法テラスというところが、それを引き継いで運営していくということになります。で、そうしますと、今後ですね、法律扶助を、我々が一生懸命使えば使うほど、需要があるというふうに見ていただいて、国の予算もですね、たくさんついてくるということはもう明らかです。ですから、もっともっとですね、使って、国のほうから、これは必要なんだというふうに見てもらえるようにしていく、というのも、まあ一つの私たちの役割かなというふうに思っています。
(つづく)

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