2009/10/14

講義録 過払い金請求 17

 それから、「5 過払い金が140万円を超える場合の対応」。これは、あえて言っておきたいと思うんですが。
 過払い金が140万円を超えるか超えないかというのは、本来は、どうでもいい話し。司法書士の都合だけの話しなんですよ。そのしわ寄せがお客さんに行ってはいけないということです。依頼してくる人にとっては、140万を超えるか超えないかなんて、どうでもいい話しなんですよね。それを私たちの側が、変に、依頼者の権利を制約しちゃうような物の言い方をしたりとか、対応をしちゃいけないということなんですね。具体的に言えば、もちろん代理権が無いのは事実ですが、そのことと、過払い金の返還を請求する権利があるということも全く別問題ですし、繰り返しますけれども、依頼者にとってはどうでもいい話し。そう考えると、私たちのスタンスとしては、自分が代理するか、弁護士にバトンタッチするかっていうことを、自分の尺度で測るんじゃなくて、依頼者の立場に立って、考えるべきだろうと。まあ当たり前の話しですけどね。それよりも、むしろ、もっと踏み込んで言えば、140万円の範囲に納まろうが、超えていようが、やっぱり信頼して依頼してくださったわけですから、最後まで、その人のために、お手伝い、支援をしてあげたいし、してあげるべきだし、してあげることがその依頼者のためになるだろうと、いうふうに信じるんですね。
 「140万円を超えちゃったから、本人訴訟になっちゃいますよ。もし自分でできないんだったら弁護士さんのところに行きなさいよ」って言っちゃえばいいのか。そうじゃなくてね、最後まで、支援してあげられるための工夫っていうのを、すべきなんじゃないかってことなんですね。
 これは、なぜ、そう言うかというと、やっぱりこれは、ことある度に私は言うんですけれども、もともと代理権なんか無かったからなんですよ。もともと代理権なんか無くてもやってたんですよ。今はもう、代理権があって、例えばこれから仕事を始めるという方は、代理権があるのが当たり前なんですけれども、何年か前までは、無かったわけですね。無くてもやっていたわけです。やってる人は、やっていた。訴訟も、本人訴訟の支援という形でやっていたんですね。それが、少なくともじゃあ、やっていた人間が、それは当たり前のようにやっていました。それが、司法書士法の改正で、140万というのができたことによって、今までやっていたはずの、140万を超える、200万とか300万という過払い請求に手を出さなくなってしまったとしたら、こんなに情けないというか、悲しい、残念なことはない。自らの職務範囲というか、仕事の範囲を自分で狭くしちゃってるようなもので、もともとできていた、認められて、堂々とできていた業務なんですから、司法書士法が改正されたことによって、それが狭くなっちゃったんでは本末転倒であって、できるはずなんですよ。もちろん、全部がとは言いませんがね。よほどの場合でなければ、つまり、弁論能力というか、行為能力というかが、よほど劣る人でなければ、本人訴訟で、何ら不都合なく、できています。できます。ですから、そこはぜひ、大丈夫ですよと、励まして、本人訴訟なり何なりであっても、できますよと言って励ましてあげるスタンスを、ぜひ持っていただきたいということです。

(つづく)

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2009/09/16

講義録 過払い金請求 16

 それから、4ですね、「訴訟になった場合に、訴訟費用も含めてきっちりと回収すべき」と。訴訟になった場合に、訴訟費用も含めてきっちり回収するためにも、訴訟前に一度は請求しておくべきだろうということです。まあこれは当たり前のことだろうと思うんですけれども、一回も請求せずに、いきなり訴訟というと、さすがに相手にとっても酷な場合もあるかなと。一言いってくれれば、一回、電話なりFAXをしてくれれば、返金に応じたのに、話し合いに応じたのに、って言わせないために、やっぱり最低一回は請求して、期限を切って、請求して、駄目なら訴訟っていうふうに、私はしています。例外はありますけどね。相手方が倒産しそうだとか、請求しても100%無駄だってわかっているようなケースとか、いろいろ例外はありますけれども(注:最近はこの「例外」が増えてきている感があります)。原則的には一度は請求して、駄目なら訴訟。その代わり、そうやって一度請求して何も応じてこなかった以上は、訴訟になった以上、余計な費用をかけさせられているわけですから、絶対に譲らないということで、やるということです。

(つづく)

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2009/09/04

講義録 過払い金請求 15

 まず一点。まず、債務整理を行っている顧客なんていうのは、全体のうちのごくわずかであるということです。ほとんどの人は、約定どおりの取引を続けているんですね。そのうちの何割かは私は知りませんが、一割もいないんじゃないですか。その、全体のうちのごくわずかな、支払いに行き詰った人が、債務整理をしに、司法書士の事務所に来るわけです。で、その中で、さらに過払いになっていて返還を求める人なんていうのは、またさらにその一部なわけですから、その人たちの過払い金の返還請求の話しと、反対に業者側からの、残債があるからそれを払えという話しというのは、やっぱりレベルの問題でいっても、質の問題でいっても、全然次元が異なる話しだろう、という反論の仕方が一つ。うまくいえませんけどね。「そんなのそもそもおかしいよ」って感覚的に思うわけですよ。
 それから、もう一つは、つまり先ほどの例でいくと、(業者が)「経過利息も含めて払ってもらいますよ」って、もし言ったとすれば、それは違うだろうと。これは私のやり方なんですけど、私は少なくとも、過払い金の返還請求をするときに、経過利息なんか求めてないわけです。「最終取引日時点の過払い金は全部返せよ」って言ってるだけなんですよ。で、それで応じない場合には訴訟にして、訴訟になった場合には、経過利息、つまり返金日までの利息も、きっちり付けなければ駄目だよっていう言い方をしてますが、少なくとも訴訟前の交渉の段階では、経過利息なんか言ってないんですね。最終取引日までの利息を請求してるだけなんですよ。だからそれは、フィフティー・フィフティーというか、公平なんですね。少なくとも私のやっている範囲においては、公平なはずなんです。で、例えば、(こちらが)一括で返す場合に、10%とか20%譲ってくれる業者が現にありますが、それはまた別問題です。だからといって、過払い金を同じ割合で減らすかというと、そうじゃないと思うんですよ。ということが一つ。
 それからもう一つは、債務整理の公共性です。債務整理って、やっぱり、公共的な面があります。債務者は、支払いに行き詰って、相談に来る。放置しておけば、犯罪に走ったり、夜逃げをしたり、いろいろな悪い影響が出てくる。それを防止する意味があるんですね。そのために弁護士、司法書士が防波堤になってあげているという、公共的な役割があるというふうに考えると、業者の側の、貸金を返せという権利と、支払いに行き詰って相談に来た債務者が債権調査をしてみたら、過払いであることがわかった、だからそれを返しなさいという権利とは、やっぱり異質なんですよね。だからそこを、過払い金を全部返せっていうのなら、貸金債務も全額返せよっていうのは、やっぱり違うだろうと。公共性の面から考えるとね。というような反論も一つありえますね。
 それから、似たような点ですけれども、債務整理というのは、債務者という一個人の生活の建て直しをはかるという側面があります。一方、企業の側の、貸金の返還請求というのは、もっぱら企業の論理というか、利潤の追求の上での話しですね。やっぱりそれは性質が異なる。個人の破産と法人の破産というのも、やっぱりだいぶ違いますよね。個人の場合は生活の更生というのが重要な目的の一つになってますから、そういう面から考えても、過払い金を全部返せって言ったからといって、貸金債務はびた一文譲らないよっていうのは、やっぱり、秤にかけるとおかしいだろうと。というか、秤にかけるべき問題じゃないだろう、という気がするんですね。そういうような反論が一つ。
 それから、さらに、あげていけばいろいろ出てきますが、そもそも「なんで過払いになったか」って考えれば、それは業者が、利息制限法という強行法規に違反した営業を行っていたからなんですね。罰則があります。17条書面、18条書面を交付しなければいけない。これに違反した場合には罰則が科されます。そういう規定に違反した営業を漫然と10何年も行っておきながら、いざ、過払い金を返せと言われたときに、「譲ってくれないんだったらこちらも譲らんよ」、みたいなことを言うこと自体がおかしいだろう、というような言い方もできると思いますね。
 それから、過払い金というのは、やっぱり、さっきの最高裁じゃないですけれども、業者は、十分知っているはずです。だとすると、いちいち顧客から返還を求められてから腰をあげるんじゃなくて、わかってるんだから直ちに自分のところで計算して、返すべきなんですよね、本来は。それを、弁護士や司法書士が介入してくれて、初めて明らかになって、それを手間隙かけて請求して、応じないから裁判やって・・・っていうことになってること自体がおかしいです。
 そういういろんなことから考えていっても、過払い金を9割にしてやる、8割にしてやるっていう話しと、貸金を9割にしてもらう、8割にしてもらうっていう話しは、次元が違う問題であると。最大の理由は、一番最初に言った理由かなと思いますね。実際に債務整理に至っている顧客というのは全体のうちのごくわずか。サラ金を利用している顧客っていうのは何百万人もいますよね。何千万人もいるのかな。という中で、弁護士事務所、司法書士事務所に依頼して債務整理をしている人の割合なんて、ごくわずかですよ。さらに過払い金の返還を求めている人なんてごくわずか。わずかのわずかですから、そういう(過払い金の返還を求める)権利と、業者が営業上当然請求している貸金の請求、それは同列には扱えない。で、もっと言えば、弁護士や司法書士というのは、協力してあげているわけですよ、業者の回収に。放っておけば回収できないものを、弁護士や司法書士が間に入って、回収を助けてあげているわけです、任意整理というのは。そういうこともいろいろ考えていくと、業者がさっきのような理屈をこねたとしても、それは違うって、堂々と言える。変な駆け引きをしたり、「あの会社はいつも貸金を負けてくれてるから、過払い金も負けてあげなきゃいけないかなあ」なんて迷う必要はないということです。私はそう思います。

(つづく)

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2009/08/10

講義録 過払い金請求 14

 その下の、米印で、「債務額は最終取引日をもって確定すべし、という日司連の統一基準とも整合する」んだ、ということなんですが、ここも大事ですのでちょっと触れておきます。
 さっきの日司連の統一基準の中に、「債務額の確定」という部分で、「最終取引日をもって確定する」んだというのがありました。で、それはどちらかというと、その後の経過利息とか、そういうものは付さないという趣旨で、そういう規定があったと思うんです。
 じゃあそれを、今度は、過払いの場合にあてはめて考えてみると、過払いの場合も、やっぱり最終取引日をもって確定すべきだ、ということになると思うんですね。そうすると、通常の事例だと、借りたり返したり、借りたり返したりしてきて、最後に、返済なり、借入れをした日。この日でもって確定するんだとすると、さきほどの計算方法でいくと、過払いのケースにおいては、その最終取引日までの間に、すでに相当の過払い金に対する利息が発生してきているという場合が多いと思います。
 具体的にこの資料で言うと、10ページを見ていただきますと、「合計373984円」とありますが、これは、その最終取引日時点で切った場合に、過払い金366669円プラス、その日までに利息が7315円発生している、という意味なんです。その両者を足し合わせた373984円が、この最終取引日時点の過払い金額ということになるんですね。ですから、日司連の統一基準と並列的に考えたとしても、少なくとも、この任意整理の基準と同じように考えた場合には、少なくとも373984円は返してもらうべきだろうというふうに(私は)考えているんですね。
 で、ここでちょっと悩むというか、迷いが出てくる場合があるかな、と思われるのは、業者が、「じゃあ、そんなに厳しいこと言うんだったら、反対に残債務が残るときにも、うちは一切譲りませんよ。経過利息も含めて、全部返してもらうんじゃなきゃ、もう一切和解には応じませんよ」みたいなことを言ってきた場合に、どう考えたらよいかということです。
 実は、それに対する反論というのは、いくらでもできます。これ、みなさんも自分で考えてみてくださいね。ちなみに、私なりに考えたことを言うと・・・

(つづく)

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2009/07/16

講義録 過払い金請求 13

 次に、レジュメの3ですね。「過払い金は他社への弁済の原資となるものであり、むやみに減額することは許されない」ということからすると、「全額回収を原則とすべき」と。例外として、「訴訟にかかるコスト」というふうに書きました。
 これは、過払い金というのは、もちろんその人自身が返還を求める権利があるものであると同時に、通常は他の債権者への弁済の引き当てにもなる場合が多いです。そういうことから考えると、むやみやたらに、8割とか、7割とか、9割とかいうように減額していいのかという話ですね。例えば最終的に破産になったときに、8割って、何の根拠もないですよね。そうすると、それは財産を不当に減らした、みたいな話しに、極端なケース、そういうことにもなりかねない。だから、そうすると、むやみに減額していいかっていうと、それはいけないのではないか、という意味で書いたわけです。
 で、例外として、訴訟にかかるコストって書いた意味は、そうは言ってもこっちが突っ張りとおしたときに、過払い金が100万円あって、全部返せって言っても応じない、というときに、じゃあ訴訟をしなきゃいけなくなったと。訴訟というのはやっぱり一定のコストがかかりますよね。無傷で済むっていうわけじゃなくて、やっぱり訴訟をするために若干コストがかかる。そうすると、訴訟にかかるコストぐらいは、引いてもやむを得ないかな、という意味で書きました。もちろん、後で説明しますように、訴訟費用も全額きっちり回収するという方針で臨むんだとすると、そもそもこの訴訟にかかるコストというのも考える必要はないということになりますけどね。ただ、まあ現実的に考えると、訴訟にかかるコストというのは、例えば、過払い金100万円であれば、例えば5万円ぐらいとか、そのぐらいは譲ってもしょうがないかな、という場合はあるかもしれません。これも、各事務所によって異なると思いますけれども、一応そういうような考え方というのがあるかなということです。

(つづく)

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2009/07/13

講義録 過払い金請求 12

 もう一つ、業者がここで持ち出す反論としては、「この計算方法は、重利に当たるのではないか」というものがあります。重利。利息に対してさらに利息を付すというのが重利ですね。で、これ、よく見ないと、パッと見ただけだと、利息についてさらに利息を付けてるように見えてしまうのかもしれませんが、よくよく突き詰めていくとそうではないと。別に利息に対して利息を計算しているわけじゃないです。ですから、それが結論。もし重利だとかっていってきたら、重利ではない、というふうに堂々と反論していけばいいということですね。まあ裁判所も、その辺は馬鹿じゃないので、大丈夫だと思いますけどね。
 利息の計算方法というのは、そんなことです。なので、もしこのソフトを使われる方は、ボタンがありますので、過払い金の利息を充当するかしないかというボタンがありますので、そこを間違えないようにしたほうがいいかなと。で、裁判所によっては、さっき言ったもう一つの計算方法で訴状を出していくと、裁判官が、裁判官がというか、書記官がといったらいいのか、それ自体が、裁判所にとっては、なぜそんな計算方法をするのか、っていうふうに言われかねない部分ですので、今はやっぱりオーソドックスな計算方法というのは、こういう方法だろうと思っています。

(つづく)

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2009/07/08

講義録 過払い金請求 11

 以前は、あまり意識していなかったせいもあって、利息を残していく計算方法でやっていたことも多かったです。なぜかというと、そのほうが過払い金額が少なくなるので、例えば140万円を超えるか超えないかというようなときに、利息を充当させないでおいて、ぎりぎり135万円ぐらいに過払い金を抑えて、簡易裁判所に提訴する、みたいなやり方を、実際にしていました。でも、それはやっぱり間違っていると思うんですね。そうではなくて、正しい計算方法はどちらかって考えるべきだと思うんですよ。私は、これはどちらが正しいのかって、ずっと考えていて、最近は、これしか理由が無いな、と思っているのは、民法の491条1項です。
 これはどこかで弁護士さんが書いた準備書面を見たことがあるんですけれども、この利息の充当を、このような形でする、なぜするのか、っていうその理由なんですけれども。さっき「充当」という言葉を使ったんですが、ちょっと技術的な話しになるんですけれども。充当というのは、言葉の使い方によってはちょっと微妙な言葉なんですけれども、この場合でいくと、まず、過払い金が発生しましたと。で、次に貸付が生じるわけです。過払い金がまずあって、その次に貸付が生じる。そうすると、その貸付というのは、とらえようによっては、過払い金に対する弁済、支払い、というふうな見方もできると思うんですね。そうすると、ここのケースでいくと、過払い金5976円が発生した後に、業者が20000円を貸していますので、この20000円を、過払い金に対する弁済というふうに見た場合には、この条文の問題になってくるわけです。
 この条文は、法定充当の規定で、何を言っているかというと、利息と元金を返さなきゃいけない場合において、全部を弁済にするに足りない弁済をしたときには、まず利息、次に元金に充当されるんだ、というような条文だったと思います。まず利息、次に元金。これが法定充当の規定。これが根拠だろうと思うんですね。つまり、このケースでいえば、5976円という過払い金と、それに対する利息4円が、あるわけですよね。業者はそれを返さなければいけない状態にあるわけですが。その段階で20000円を業者が貸したとすると、ただちにその20000円が、まず利息の4円のほうへ充当されて、その次に元金の5976円に充当される。それは、充当という言葉を、さっきと反対に使っているんですけれども。さっきは私は充当というのは過払い金が借入金に充当される、という言い方をしましたけれども、今度は逆の使い方をしてます。一貫してないと言われればそんな気もしますけれども、ただ、根拠ってどこにあるかというと、やっぱりここにしかないと思うんですね。
 そう思って私は、業者から何か反論があったりした場合には、理由はこれです、っていう準備書面をいつも書いています。まあ、そこのところは、裁判所は、特に、特にというか、私が関わっている範囲では、裁判所はあまり相手にしていませんので、こういうふうに計算すべきだという部分については、ほぼ認めてくれてますので、あまり問題にならないかなと。

(つづく)

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2009/07/02

講義録 過払い金請求 10

 その次の行で、平成17年3月26日付けで、今度は20000円を借りています。そこまでに、5日間が経過しているんですね、「日数」というところを見ますと。右の方へ行きますと、一番右です。「4」という数字がありますね。この4という数字が、利息になります。その上の段の、過払い金5976円に対する、5日分の、年5%の利息が4円になるわけです。この4円の扱い方というか、処理の仕方なんですね。ここが、まあ、いろんなやり方があると思うんですけれども、私が少なくとも把握している計算方法は、二通りあるんですね。
で、ここで紹介している計算方法というのは、その4円というのが、20000円をそこで借りてますけれども、その20000円を借りた時点で、すでに生じていた過払い金の利息4円が、まず最初に充当されると。過払い金の5976円よりも先に、利息の4円がまず、充当される。20000円に。その次に、過払い金の、元金と言ってもいいんでしょうけど、過払い金元金の、5976円が、充当されると。その結果、残元金は、そこにあるように、14020円になると。こういう計算のやり方です。この計算の方法が、今は主流です。主流というか、裁判所も、この方法をとっていると思います。
 もう一つの方法というのは、ここに付けませんでしたけれども、この利息の4円というのを、ここで充当させずに、放置しておく。そのまま手を付けずに、利息を残しておくわけです。で、過払い金の5976円だけを、20000円に充当する。そうすると残元金が、ここでは14020円になってますけど、14024円になると思います。残元金が多くなってしまうんです、若干ですけどね。
 どちらが有利になるかっていうと、ここに付けてある計算方法のほうが、有利な計算方法になります。なぜかと言うと、過払い金の利息というのは5%に過ぎないんですけど、一方、貸金に対する利息というのは少なくとも18%です。そうすると、18%と5%の差があるわけですから、その後、長い時間が経過していけばしていくほど、両者の開きが出てきます。つまり、利息を充当させずに残していくほうが、残元金の減り方は小さく、その分過払い金の増え方が緩やかになっていきます。そうなると、最終的な過払い金額というものは、利息を残していったほうが、少なくなってしまうということですね。
 これは、この外山さんの計算ソフトの場合は、ボタン一つで切り替えられるようになってるんですね。利息を充当させるかさせないか。

(つづく)

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2009/06/24

講義録 過払い金請求 9

 それから次の2というところで、「過払い金に対する利息の充当計算に注意」と書きました。これはすでにやられている方にとっては、しょっちゅう聞いている話しだと思いますが、たぶん聞いたことのない方もいらっしゃると思いますので、ちょっと押さえておきたいポイントなんですが。計算方法の話しになります。
 資料の7ページを見てください。そこに計算書が付けてあります。これは、先ほども紹介がありましたが、新潟の外山さんという司法書士のホームページから、無料でダウンロードできるソフトを使って作成したものです。私もふだん、これを使わせていただいているんですが、このソフトの使い方にも関連する話しになるんですけれども。
 過払い金に対する年5分の利息を計算する、これはソフトで簡単にできます。で、具体的にどういうふうになるかという話しなんですけれども、さらに資料をめくっていただいて、資料の9ページというところを見てください。ここのだいたい真ん中辺の、平成17年3月21日という部分をちょっと見てください。そこで、平成17年の3月21日に、23000円を返済したことによって、初めて過払いになったということが、おわかりいただけると思います。ここからの話しになります。

Next, I wrote in the rusume that ‘Note the computational method of the interest of the money paid too much’.
This may be boring speaking for experienced people, but I think this is an important thing for inexperienced people, so I want to speak for them.
Please, look at page 7 of the resume. There, you can see a computational document. This is the one made using a software which is made by Mr. Toyama, a judicial scrivener in Niigata prefecture and we can download it free from his website. From now, my speaking concerns the use of the software.
We can calculate the interest of the money paid too much using the software easily. But I want to talk how should we use and calculate concretely.
Please, look at page 9 of the resume and look at the point of ‘March 21, 2005’. I think that you can understand that as someone repaid 23,000 yen at that day, some money paid too much was generated for the first time.

(つづく)

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2009/06/11

講義録 過払い金請求 8

 そうすると、そうだとしますと、この最高裁判決が出る前と、後では、やっぱり訴訟前の交渉も変わってくるだろうと思います。この最高裁判決が出る前は、訴訟の前の段階であれば、必ずしも年5%の利息までは付けなくても、まあ、やむを得ないかな、という考え方もあったと思うんですけれども、少なくとも、最高裁でほぼ固まった以上、訴訟前であっても、年5%の利息を付けて返してもらうというのが、今は原則になってきているんだろうと思います。実際、私自身もそのようにやっています。
 ここは、もちろん、各自の考え方というのがありますので、私がしゃべっていることが全部正しくて、そのとおりにやらなければいけないなどと言うつもりはありませんけれども、今はそういう情勢にあるということを頭において、訴訟前の交渉もしていただく必要があるかなということです。

Therefore, I think the negotiation(before lawsuit) method has changed before and after these Supreme court decisions.
Before these decisions, in the negotiation before lawsuit, I think maybe there was an idea of claiming it without adding the interest, too
But, now, because the opinion of Supreme court has hardened, I think even if it is before lawsuit, it has been a principle to collect adding the interest.
Actually, I am doing so, too.
Of course, the idea is different depending on the person. So, I won’t say ‘what I say is all correct’ or ‘you must do as I say’.
However, we should negotiate before lawsuit while thinking it is in such a situation now.

(つづく)

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