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2016/10/19

民事法律扶助の利用推進に向けて

昨日付で長野県司法書士会が発表した会長声明を紹介します。ここだけの話し(?)、文章は私が起案しました。弁護士と司法書士が協力することで、民事法律扶助がもっともっと利用されるようになることを願って書きました。夢のまま終わらせるのでなく、実現に向けた具体的な取り組みをしていきたいと思います。


国民の司法アクセス拡充のための
さらなる民事法律扶助の利用推進に向けた会長声明

 総合法律支援法の施行により、日本支援センター(以下「法テラス」という。)が民事法律扶助業務を開始して以来、本年10月2日で満10年を迎えた。
 総合法律支援法上、民事法律扶助における国民等に対する援助サービスとして、①弁護士及び司法書士による無料法律相談の提供(法律相談援助)、②裁判所に提出する書類の作成を弁護士や司法書士に依頼する際の費用や報酬の立替(書類作成援助)、③民事紛争を解決するための手段としての相手方との交渉や裁判上の手続きの代理を弁護士や司法書士に依頼する際の費用や報酬の立替(代理援助)が規定されている。
 この間、平成23年に発生した東日本大震災による被災者を対象とした震災法律援助や、本年4月に発生した熊本地震の被災者を対象とする被災者法律相談援助などの新しい援助のスキームが導入されるなど、法テラスの民事法律扶助業務は、着実にその実績を積み重ねながら国民の間に浸透してきた。
 一方、近年、弁護士数、司法書士数はともに増加を続けているが、司法統計を見る限り、民事裁判の件数は伸び悩んでおり、民事裁判の全事件中、弁護士や司法書士が代理人に選任された事件数の割合も、この10年間で大きな変化は見られない。このことは、総合法律支援法の施行により法テラスの民事法律扶助業務が開始され、弁護士数、司法書士数がともに増加しているにもかかわらず、国民の司法アクセスが思ったほど改善されていないことを意味している。
 もともと、我が国の民事法律扶助制度は弁護士が担ってきたものであり、司法書士が民事法律扶助業務に初めて参画したのは平成12年の民事法律扶助法施行時である。その当時司法書士には簡裁代理権は付与されておらず、司法書士は専ら書類作成援助の担い手として規定されていた。その後、平成14年の司法書士法改正により、司法書士に簡裁代理権が付与されたことから、書類作成援助だけでなく代理援助、法律相談援助についても司法書士が弁護士とともに担い手として規定されるに至った。
 以上の経緯もあり、現状、民事法律扶助のサービスのうち、法律相談援助と代理援助の多くは弁護士がこれを担当し、書類作成援助の多くは司法書士が担当している。
 国民の司法アクセスの拡充のためには、弁護士と司法書士が、補完しあいながらそれぞれの役割を果たし、連携・協力して、民事法律扶助がより積極的に利用されるよう力を尽くすことが求められている。
 総合法律支援法施行10年を迎え、我々司法書士は、裁判所提出書類作成業務と、簡裁訴訟代理等関係業務を通じて、すべての国民等が、経済的な問題を気にすることなく、安心して司法サービスを受けられるよう、民事法律扶助のさらなる利用推進に向けて取り組むことを宣言する。

平成28年10月18日
長野県司法書士会長 室 賀 真喜男

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