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2016/03/31

自己破産 35

 それから、もうじき止めますが、レジュメのほうに戻りまして、「4 自由財産の範囲」というところなんですが。これは、簡単に言っておきますね。
 財産によってなんですが、現金は、文字どおり現金です。タンスの中にあるお金、財布の中に入っているお金、家の金庫の中に入っているお金。要するに現金は、法律上は、99万円まで、自由財産として認められています。ですから、破産しても、現金99万円までは配当しなくていいということなんですね。一応そういうことにはなっています。ですけど、まず、90万円とか、現金を持っている人はいませんので、まあ一応条文上そうなっているということでいいでしょう。ただ、無視はできませんので、正直に申告するということです、裁判所には。
 それからまとめて言っちゃいますが、預貯金から下の部分ですね。要するに現金以外の財産は、これは参考程度に考えていただきたいんですけど、概ね、20万円です。これは、決まりがあるわけじゃないんですけど、何となくっていいますか、裁判所の運用ですね。財産の種類ごとに、ということだと思います。ですから、預貯金として、20万、という切り方だと思います。「思います」としか言えません。いくつか口座があるとすれば、その口座を合計した金額が、20万を超えてなければ、それは自由財産というふうに見てくれるんだろうと、一応は思います。
 解約返戻金も20万円までは自由財産。
 自動車も、20万。自動車屋さんに見積もってもらって、20万ぐらいまでであれば、処分しろとかってまでは言われないだろうと。
 退職金も一応20万なんですが、ただし、退職金は見込み額まるまるじゃなくて、8分の1というふうにされています。見込み額の8分の1が20万円を超えてなければ、一応いいだろうと。一応ですよ、一応。
 で、不動産なんですが、不動産も基本的には20万ということになるんでしょうが、これは実際問題になるのは、抵当権などが付いている場合です。抵当権などが付いていて、要するにオーバーローンかどうかということです。不動産業者に見積もってもらうわけですけれども、その時価の、1.5倍。時価の1.5倍以上の被担保債権があって、その債権を担保する担保権が設定されていれば、それは資産価値は無しということで、同時廃止みたいなふうになる場合が多いです。1.5倍ですね。というふうに書記官の方から直接言われたことがありますので、これは確かだと思います。時価の1.5倍を超える担保権が設定されていればそれは価値が無しということで、(財産が)それだけしかないんであれば同時廃止にもなると。逆に言うと担保権が付いていたとしても、(被担保債権額が)時価の1.5倍に満たないような担保権であれば、それはまだ余剰があるよというふうに見られてしまうということですね。で、その余剰がつまり20万を超えてるかどうかっていう話しになるんだろうと、私は理解しています。
 それから過払金なんですけど、過払金というのは、つまりその、債権者の中に、過払いになってるものが含まれている場合の話しです。これも、基本的には20万ということでいいんだろうと思ってるんですが、ただし、過払金というのは、何もしなくて入ってくるお金じゃないので、相手が応じなければ、裁判をするしかない。それが、自分でできなければ法律家に依頼しなきゃいけない。そういう性質があるので、過払金についても、回収のためにかかる費用として、相当程度の費用は差し引いていいと思うんです。例えば、30万ぐらい過払金があったとしても、裁判をやって、例えば司法書士に報酬を払って、とかってなってくると、場合によると、本人の手元に残るのは20万円を割ってしまうというケースもあると思うんですね。そうすると、それは、各事務所で決めている、報酬基準にのっとって、例えば過払金は30万見込まれるんだけれども、これを実際に回収するためには、裁判費用、司法書士費用を差し引くと、20万を割ってしまうんだと、だからこの過払金には資産価値を見ることはできないんですよ、という形で裁判所に上申をしていくということが一つあります。そういうことは私、よくやっています。そうすると、べらぼうな報酬じゃなければ、認めてくれます。ただ、報酬が、私は2割ぐらいなんですけども、3割、4割ということになってくると、それは、高すぎるだろうという話しにたぶんなると思いますね。2割程度の報酬であれば、これは弁護士会の報酬基準とか、そういうものと比べても別に高すぎるという話しじゃないので、そのくらいは裁判所も見てくれるんだろうというふうに理解しています。
 で、注意していただきたいのは、個別的には20万なんですけれども、いろんな財産があって、それを合計すると100万円以上になっちゃうとか、そういう場合はやっぱりまた別問題だと思います。それぞれ20万だから、いくつもあっていいかっていうと、そうじゃないと思いますね。一つは、個々の財産の種類別に20万という基準が確かにありますが、もう一つの基準としては、現金も含めて99万円の範囲にあるかどうかというのも一つの基準のような気がします。トータルで99万円の範囲かという基準と、財産の種類別に20万円を超えないか、という二つの基準があるように思われます。これも、はっきりとした基準を例えば書面とかで見たわけじゃないので、今まで裁判所の人とやりとりしてきた中で、言われたこと、いろんな教わったこととかを、踏まえていくと、そういうふうに理解できるということです。ですから参考程度にしていただければと思います。「20万を超えてなければ100%大丈夫だよ」とか、そういう言い方はしないほうがいいということですね。
 で、すいません。ちょっと時間が足りなくなってしまったので、今日はここまでにしたいと思います。まだ再生の話しも残っているので、続きは次回、今日できなかった部分は次回にさせていただきたいと思います。次回、この続きと、それから再生の話しというふうにしたいと思います。
 今日はレジュメの4まで、話したということですね。5以下は次回ということにしたいと思います。
(つづく)

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