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2014/08/21

次々販売 8

そこで、すごく汚い字なんですけども、「公序良俗違反による無効の主張」の下に、「特定商取引法の禁止行為違反を理由とする」とあります。特定商取引法に、こういう行為をしてはならないというのがあって、そこに、「迷惑を覚えさせる勧誘」とか、「判断能力の不足に乗じた取引」とか、いろいろ例示がされてるんですね。そういうのに当てはまりゃしないかと。そうすると、特定商取引法で禁止されている行為というのがあって、そういう行為を業者がしていたんだとすると、その場合は契約の取り消しができるとはされていないとしても、特定商取引法という法律で禁止されているような行為をやっておきながら、契約なんだから守れというのはおかしいんじゃないかと。それを根拠に契約自体が民法90条でいう公序良俗違反という評価ができやしないか…、というようなこと。だからこれは単なる思い付きです。今のところは。
 あるいは、5.販売店及び従業員に対する損害賠償請求というのはできないのか。契約が有効だとしても、これは不法行為ではないのかと。こんなのは。だから契約がもし取り消せない、否定できないとしても、損害賠償請求が認められれば、相殺というか、お金の問題ですから、それで解決できるんじゃないかというようなこと。
 あるいは6.信義則違反。契約当事者間の信義誠実に従って行動しなきゃいけない、みたいな、そういう信義則違反というような評価はできないかと。だとすれば、こういう酷い形で結ばされた契約によって、この方は、全額払わなきゃいけないのか。信義則上、それは制限されるものじゃないのか、とかそういうことです。
 だからこれは、裁判になったりしたら、そういう争い方もできるんじゃないかという、そういう意味で、とりあえずこの時点で思い付くことは全部書き出していったわけですね。見通しを持つという意味で、書き出していったわけです。
 で、資料の12ですが、さっきのは自分が勝手に考えたものですが、資料の12。これは、「今後の対応」として、①②③とありますが、これは、先ほど言った、相談者の自宅で夕方までかかって話しを聴いて、その後、さてどうしようかと、どういうふうにしていこうかねえ、という話しをその方と一緒にしたときに、これは、大きく分けて3つくらいやっていき方があるよという話しをしたんですね。
 まず①としては、これは、やっぱ、誰が見てもおかしいから、「一個一個の契約について争っていく」っていう方法があるんじゃないの、っていう話しをまず、したんですね。一つ目として。それは大変だろうとは思うんですけれども。
 それから、そうじゃなくて②、全体として、破産しちゃうと。自己破産をしちゃうというのも一つの方法じゃないですか、ということ。
 あるいは③。これも全体としてですけれども、全体として、再生。個人再生ということですけれども、破産じゃなくて、個人再生という考え方もあるかなと。
 そういう三つくらい、提案したわけです。その相談者に。で、結局、結論からいくと、①の一つ一つの契約について争っていくしかなかろうということになったんですが、その理由ですが、「②全体として破産」が何故バッテンになってるかというと、この方は、持ち家があって、自分名義の土地建物があって、そこに住んでいました。それで、住宅ローンみたいなそういう担保も付いてはいない。ということになると、破産をしたくてもできない。できないことはないんですけれども、まあ簡単にはできない。というのが一つの理由で、もう一つは、こんなことで破産させられるのは面白くないということです(笑)。好きでした契約じゃない、自分が望んでもいないのに、次から次へと変な人が来て、あれよあれよという間に、結ばされちゃった。それでなんで自己破産させられて自宅まで処分させられなきゃいけないのかというのがもう一つの理由です。だから破産はやめようということで、二人で話し合ってバッテンにしたわけです。
 ③の個人再生。これもなんでバッテンしたかっていうと、結局、個人再生をやったとしても、これは細かい話しになりますけれども、破産をした場合と、というか、自宅を処分したのと同じだけの金額は返済しなきゃいけないのが個人再生なんですね。そうすると自宅の時価がどのぐらいかわかりませんけれども、例えば、まあ数百万ぐらいにはなるんでしょうね。かなり古い家でしたけれども、そうすると数百万払わなきゃいけないということになると、結局、クレジットの総額が、500万とかですから、全部払うのと変わらなくなってしまうので、個人再生をやるメリットはない。ということでバッテンにしたわけです。
 そうすると、消去法でいって、結局①の一つ一つの契約について、大変だけど、争ってくしかないだろう、というふうに二人で話し合って決めたわけです。で、16年の6月1日に受任したっていうふうに書いてあります。去年の6月に引き受けたわけですね。
(つづく)

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