過払金請求 2
それでは、レジュメにしたがって話していきたいと思います。
「第1 訴訟前の交渉」というところです。訴訟を最初からするわけじゃないので、訴訟なんかしないで取り戻すことができればそれに越したことはないわけですね。その前段階として、相談があり、受任通知を発送して、取引履歴を取り寄せて、再計算をして、という作業が前提にあって、そこからの話しになるわけですけれど。
最初の項目として、「1 年5%の利息を付加」って書きました。
これはもう、日々、めまぐるしく情勢が動いてまして、ちょっと前まで、ほんの2年ぐらい前までは、過払金に対して利息を付けて請求するなんていうことは、むしろ例外的な状況だったんです。私も3年前、4年前のファイルなんか見ると、過払金に対して利息を付けて請求するなんてことは全くやっていませんでした。それが、日々情勢が変わり、判例なんかも変わってきていまして、今年になって、そこの括弧の中に書きましたが、平成19年7月13日最高裁判決、平成19年7月17日最高裁判決というのが3つ出ていまして、ここで、最高裁が初めて、過払金の利息について判断した。つまり、過払金について、(業者が)利息を付して返さなければいけない根拠というのは、いわゆる悪意の受益者だから、ということになってるんですけれども、その悪意の受益者であるということの認定をする過程において、原告側がどこまで立証しなければいけないか、被告が何を言わなければいけないか、ということで、いろいろ争われてきていたんですけれども、よく、業者が今まで言っていたのは、「みなし弁済が成立すると思っていたから悪意じゃないんだ」っていうふうに、言っていたわけです。だけど、結果的にみなし弁済が成立しない以上、無効であることは事実であって、という中で、じゃあ悪意っていうのはどんなことを言うのかっていうことが、いろいろと争われてきてたんですね。最高裁はここのところをまだきちんと判断したことはなかったんですけれども、ここで初めてそこの判断がされまして。ちょっと具体的な言い回しなんかは覚えているわけじゃないので、あれなんですけど、簡単に言うと、みなし弁済が成立すると思っていたんだ、と言うだけではとても駄目なんだと。結果的にみなし弁済が成立しなかった以上、イコール悪意だ、とまでは言ってませんが、少なくとも、悪意ではなかった、つまり、業者のほうが、悪意じゃなかったと言うんであれば、相当程度の、そう信じていたのがやむを得ない、といえる程度の特段の事情があったということを、業者の側が、かなりシビアに立証しないと、悪意じゃないとは言えない、というような、そういう判断がされたんです。その判決文は、最高裁のホームページで取れますので、よくお読みいただきたいんですけれども。
つまり、それを読んで言えることっていうのは、もう業者のほうが、悪意の受益者を覆すということは、ほどんど、100%に近いぐらい不可能になった、ということなんですよ。みなし弁済が成立する可能性がほとんどなくなったということと同じぐらい、悪意じゃないということを業者が主張して立証するということは、同じぐらい難しくなったというふうに言えるかと思います。
したがって、そうなった以上、今まではともかく、最高裁がそういう判断をした以上、これからは私たちは、少なくとも、訴訟の前であっても、過払金に対しての年5%の利息というのは付けて請求していかなければいけないんじゃないか、というふうに思います。それはもう、私たちは司法書士である以上、当然そうだと思うんですね。
(つづく)
| 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
最近のコメント