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2008年10月21日 (火)

クレジット・サラ金問題 6

 で、今のがクレジットの問題、サラ金の問題という話しなんですが、次にですね、ここはちょっと簡単にいきましょう。「カード社会の副作用」とあります。1ページのほうに戻りまして、1の「はじめに」というところを今話したんですが、次に二番目の「カード社会の副作用」というところですが、多重債務者が今、全国に200万人ぐらいいるってよく言われています。正確な数字っていうのは統計があるわけじゃないので、調べようがないんですけれども、いろんな統計を見ていくと、少なくともこのぐらいはいるだろうというのが200万人ぐらい、って言われています。私が司法書士になった10年ぐらい前には150万人ぐらいっていう言われ方をしていたので、その頃よりさらに増えていることは間違いないだろうということですね。
 で、これはなぜかと言えば、言うまでもなく、もうカードです。クレジットカードなんかがもう蔓延している。今、どこへ言っても「カード作ってください、カード作ってください」って言われますね。ジャスコへ行っても、郵便局でも、どこでもなんか人がいて、カードを作らされます。で、カードを作ると必ずそこにキャッシング機能ってのが付いていて、お金が借りられちゃうんですね。で、要するにどんどんどんどんお金が借りやすくなってきていて、それなのに、その利息のしくみとか、そういうことってのは説明が無いし、そういうことをよく、ちゃんと教えてくれるところっていうのは意外と少ないわけです。テレビのコマーシャルなんかを見ても、「カードを持ってることはかっこいい」というような放映、コマーシャルの仕方をしてますし。
 あと、まあ、私はよく使い方とか、全くしくみはわかりませんが、携帯電話でなんだか買い物ができるようなものがあるみたいですよね。お財布ケータイとか。全くわからないですが。現金を使わなくても、物が買えちゃう。クレジットカード、ケータイとか。そういう、なんか、よくわからない世の中になってきているんです。
 で、なんでもかんでもアイティー化、アイティー化、コンピューター化、インターネット化、とかって形で、それをまあ、国も推進してるわけですよね。で、そうなってくると、金銭感覚っていうのが、麻痺してきてもしょうがないんじゃないかと。
 で、おそらくその、学校でそういうことをちゃんと教えているかっていうと、まあ、教えている場合もあると思うんですけど、不十分だろうと思うんですね。私たちも、高校生のための法律教室っていうような形で、高校へ行って、こういうサラ金問題とか、そういう話しをさしていただいてるんですけれども、まあ、はっきり言って高校生にそういう話をしても、なかなか真剣に聴いていただくことは難しいです。話しの仕方がまずいせいもあるのかもしれませんが、実感が無いんですよね。
 だから、そういう、ちゃんと知らなければいけないことを知る機会が無いのに、世の中にいきなり放り出されて、ケータイとかクレジットカードとかそういうものを与えられて、簡単に使えちゃう。そういう若者が次から次へと世の中に出てきていて、どんどんどんどんカードも持ちましょう、ケータイも持ちましょう、で、みんな若い人はインターネットなんかじゃんじゃん使えちゃえますから、インターネットでも融資が受けられるし、そういうことになってくると、やっぱり200万人ていうのは、もう無理も無い数字ということなんですね。果たしてそれでいいのかということですね。いいわけないんですけれど。
 年間破産申立て件数18万件というふうにも書きました。これはひと頃、一番ピークのときは、3~4年前、25万件ぐらいという時代がありました。年々増えてきていて、私が司法書士になった頃は、年間4~5万件ぐらいでしたかね、もうちょっとあったかな、ちょっと正確な数字は忘れちゃいましたが。もう、この10年というものは、年間破産する人というのはどんどんどんどん増えている時代で、3~4年前が25万件ぐらいまでいきました。そこから、破産の件数自体はやや減ってきて、ここ2~3年やや減少してきています。ですが、多重債務者は減っているわけではなくて、逆に増えているという実感です。
 で、破産する人が減って、逆にどういう人が増えてきたかというと、さっきの例えばAさんのようなケースです。さっきのAさんのようなケースでは、そうですね…、5年ぐらい前ですと、もう破産していたと思うんですね。破産していてもおかしくない。今は、このAさんは、破産なんか全然する必要ないし、実際にもしなかったわけですけれど、そういう、何て言ったらいいんですかね、それも時代が変わってきたってこともあるんですが、利息制限法というものがあって、払い過ぎているものは取り戻してっていうのが、もう当たり前のようになってきている。そうすると、今までは破産せざるを得なかったような人が、破産しないで立ち直れるようになってきたっていうことなんですね。それが、破産の件数が、やや最近減ってきてるっていうのは、そのせいだと私は思っています。
 ですから、過払い金の取り戻しとか、あるいは、ちょっと今日は紹介している時間がありませんが、個人再生手続きっていうものもあると思います。破産ではなくて、個人再生手続きというもの。これは、新しくできた手続きなんですが、もう5年ぐらい前ですかね、5年ぐらい前にできた手続き。破産が、さっき25万件ぐらいでピークだったっていうときがありましたけど、その頃できた手続きです。破産がどんどん増えてきて、住宅を失って、行くところが無くなる人がどんどん出てきて、どうにかしなきゃいけないということで作られたのが個人再生手続きというものなんです。この個人再生手続きというのは、破産とはちょっと違って、借金を、全部は無理にしても、一部は返しましょうと。3年から5年ぐらいで返せるだけは返しましょう。で、それができたら残りは免除してあげますよというのが個人再生手続きなんです。破産の場合はもう「お手上げ」ということなんですけど。
 そうすると、個人再生手続きのメリットというのは、破産の場合はもう、家があったりすると、家を失っちゃいます。処分されてしまうんですけれども、個人再生手続きだと、がんばって返済する代わりに、家は残すことができる場合があります。全ての場合に残せるわけじゃないんですが。そういう理由で、破産よりは個人再生という形で、流れてきているということもあります。ここ2~3年、破産は減ってきているんですが、逆に個人再生は増えてきている、そういうこともあります。
 それからさっき言った過払い金の回収を受けて、立ち直っていくという人も、急激に増えてきている、そういうことで破産は減っている、そういうことです。
(つづく)

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