2012年4月 9日 (月)

講義録 過払い金請求 40

 そうなってくると、もちろん私たちは大変な思いをしますけど、相手だって大変なんですよ。それに応じて、相手も付き合わなきゃいけなくなるんですから。そういう面倒なことを、嫌がらずに、こつこつやっていく。そうしないと、今、業者は、機械的に、間隔があいてると、全部、これは分断だ、分断だっていってきて、腹がたってしょうがないので、そうじゃないよ、という流れを作るためには、こちらが面倒がらずに、きちんと、その場合は、訴訟で、主張立証をする努力をする。そのうえで、そうやっても、裁判官が、これはちょっと一連計算は認められないねっていう場合があります。そしたらもうしょうがないです。その場合はもう和解。もしくは、そこでつっぱねて、控訴しますから、判決ください、っていってもいいかもしれませんけど、わたしはそこまでの根性がないので、そういう場合は和解を考えます。ですけど、こういう場合で和解を考えるのは、そこまでいってからでいいと思うんですよ。裁判官がどう考えているか。
 その場合の準備書面のサンプルとして、そういう意味で、分断の主張が出てきたときに、こんなような形でひとつ、反論していくことが考えられるかなというのがその、26ページの準備書面のサンプルです。基本契約は別かもしれないけど、こういう事情があったんだよと。だから一連計算すべきだよと。で、こういうものを出すとともに、さっき言いましたように、本人の陳述書を、立証として出すと。
 23ページに、もう1つサンプルをつけました。これも最近よく、相手から出される反論で、要するに、過払い金の消滅時効というのは、不当利得が発生した時点から、個々に進行を始めるんだと。ばらばらに進行していくんだと。したがって、発生時から、10年たった過払い金というのは、10年たつごとに、順次、時効で消えていってるんだというような主張も、最近比較的よくみられます。この点も、じつは最高裁でまだちゃんとした判断が示されていません(注:当時)。これは、こういうことになると、どんなに取引が長くても、30年、40年取引していたとしても、最近10年以内に発生している過払い金しかとれなくなっちゃいます。もしこの主張が認められちゃうと。今、この論点については、高裁レベルで、両方の判断が出ています。私が知る限りでは、高裁は、個々に進行するんじゃなくて、少なくとも、基本契約に基づいた取引が完全に終了した時点からでないと、時効の進行は開始しないんだよといっている高裁判決のほうが多いように感じてるんですけども、正確なことはわかりません。で、最高裁にたぶん今これがあがってると思うんですね、何件か。というような中で、こういう反論が出てくるというのがあります。で、それに対する反論の準備書面として、最近こういうことを書いてますというのが、この23ページから25ページあたりですね。ですからこれはまたお読みいただければと思います。高裁の判例なども踏まえた準備書面として出しているものです。

(つづく)

↓管理人のホームページはこちらです。

小口司法書士事務所
アミーゴ行政書士事務所

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年2月29日 (水)

個人再生(個人民事再生) 26

 それで、当然、依頼者には、いつから支払いが始まります、ということは、なるべく早く伝えて、備えておいていただく必要があるので、確定して初めて知らせるのではちょっと遅すぎるかもしれませんので、認可決定が出たあたりで、「認可決定が出ました。通常ですと確定はだいたいこの頃になりますので、支払いの開始はこの頃からになります。今から心がけておいてください」みたいなことは、電話で言うなり、お手紙で知らせるなり、しておいたほうがいいだろうと思います。
 流れはそんな感じです。

 で、ちょっとレジュメのほうに戻っていただきまして、個別的なポイント、大事な点だけ、説明をしておきたいと思うんですが。
 「小規模」と「給与所得者」というのは、さきほど言いましたとおりで、過半数の反対にあうとつぶれてしまうのが「小規模」。そういうリスクがないのが「給与所得者」なんだけれども、さっき言ったように、債権者が多数いる場合は、過半数が反対するという可能性は、無きに等しいぐらいなので、内容を見て、決めていけばいいと。つぶれるおそれがないのであれば、「小規模」でいってもさしつかえないだろうと思います。ただ、金額にもよりますよね。1つの債権者が多額の債権を有しているような場合は、気をつける必要もあるということです。

(つづく)

↓管理人のホームページはこちらです。

長野県 松本市 小口司法書士事務所

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年2月 8日 (水)

講義録 過払い金請求 39

 最高裁というのは、昨年(注:平成19年)3つ、それから今年(注:平成20年)1つ、関連する判例が出ていて、今、この分断の点で、一番、直接関係する最高裁判例というのは、今年の1月、でしたかね、の判例で、一番最後の資料27ページの下から6行目に、「最高裁判所平成20年1月18日判決を参照されたい」とありますが、この判例が、今、一番の、裁判官が参考にしている判例です。ですから、これは必ず、全文読んでください。すべてがこのケースにあてはまるわけじゃないですけど、一番今問題になっているケースというのは、基本契約が複数あって、基本契約ごとに別々に計算せよ、っていうのが今一番問題なんですよ。その事例については、この最高裁判例があてはまります。この最高裁判例の言っていることっていうのは、まあ、実態をみなさい、と言っているわけです。当然充当とかではなくて、基本契約が別である以上、当然に充当するということは言えないけれども、ただし、取引の実態をみて、完済時に契約書面を返しているかどうかとか、カードを返しているかどうかとか、あるいは、間隔があいているとして、どの程度間隔があいているかとか、その間、完済してから再び借りるまでの間で、当事者間に折衝があったかどうか、つまり、融資の勧誘などがされていたかどうかとか、あるいは、再度借りるときに、きちんとした審査が行われたかどうかとか、そういった諸々の個別事情です。そういう事情というのは、ケースによって、みんな異なるわけですね。で、そういう個別事情を、総合的に踏まえたときに、実態として、連続した取引であったと言えるかどうか、ということをいっているわけなんですよ。それによっては、充当すべき、つまり、一連で計算すべきであると言っているんですね。
 だとすると、今、最高裁判所の判例がそういうことを言っているとすると、こういう事例で私たちがやなけければいけないことっていうのは、明らかなんです。とりあえず訴状を出す段階では一連計算でいきます。それに対して相手が分断だと言ってきた場合、今度はこちらが、基本契約が複数だということを認めるのか認めないのか、ということも一つありますが、相手は書証として、それぞれの基本契約書なんかを出してきたりします。そうすると、形式的には、基本契約がそれぞれ結ばれたということが、争いようがなくなってくるので、そうなってくると、この最高裁を踏まえた主張・立証というのが必要になってきて、確かに、基本契約は別であるけれども、こういう事情があったんだよ、ということを言っていかなければいけなくなります。個別事情ですね。さらに、そこの立証責任は、こちらが立証しなければいけない事情というのが多いです。で、そこで裁判官が要求するのは、(原告)本人の陳述書です。本人の尋問まで要求する裁判官もいましたけれども、そこまでは言わずに、陳述書だけ出してくれと、それを見て判断しましょう、という人もいます。ですから、そこが私たちが、ちょっと苦労しなければいけない部分としてあるんです。

(つづく)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年1月25日 (水)

個人再生(個人民事再生) 25

 それから、確定通知。これは、諏訪の裁判所は親切でして、認可決定が確定すると、こういうふうに、書面で知らせてくれます。以前はこういうことはなくて、裁判所によっては、こんな親切なことはしてくれないので、確定した頃合をみはからって、裁判所に電話をかけて、確定はいつしましたか、って聞いてたんですね。私もずっとそういうふうにしてましたが、最近はそういうことをしなくても、裁判所でこういう書面を送ってくれるようになりましたので、いつ確定したかってのがわかるんですね。確定というのは、認可決定が、官報に掲載されて、2週間だったかな、経つと、確定ということになります。で、官報なんか、いちいち見てるわけにいかないので、裁判所に聞けば、教えてくれますが、だいたい、目安としては、認可決定の日から、概ね4週間ぐらいで、早ければ確定しますので、手帳に書いておくといいですね。認可決定が出ましたら、だいたいその4週間目くらいの頃に、確定する頃だと、メモしておくと、忘れなくて済むと思います。
 で、このケースでは、3ヶ月にいっぺんの弁済というふうにしましたので、通常、毎月の弁済の場合は、確定した翌月から支払いが始まるんですが、3ヶ月にいっぺんの場合は、確定の3ヶ月後から、支払いを始めていくことができます。つまり、3年内に支払いを終えればいいので、そういうことができるんですね。そうすると、このケースも確定が8月14日ですので、支払いの開始は11月末からです。ですので、この場合は、余裕がありましたので、振込先の調査は、確定をしてから、しました。3ヶ月もあれば十分ですので、確定をしてから、振込先のお尋ねを出して、調べていきました。
 で、そうじゃなくて、毎月の支払いで、確定の翌月から支払いが始まるという場合には、あまりのんびりもしていられないので、確定を待たずに、認可決定が出た時点で、振込先のお尋ねをしています。余裕をもってやりたいので。そうするとこの、お尋ねの文章も、多少いじる必要があります。この文章は、「おかげさまで、8月14日に確定しました」という表現になってるので、確定しない段階でこれを出しちゃうとまずいので、もし確定前にこれを出すのであれば、例えば、「○月○日に認可決定がなされました。支払い開始日は、認可決定が確定しだい、ご通知します」というようなふうにしています。そうすると2回通知を出さなきゃいけなくなるわけですが、そのぐらいはやむを得ないということですね。確定を待って出していると、ちょっとあわただしくなっちゃうので、認可決定が出た時点ぐらいで、振込先の調査を始めたほうが、確実だろうと思います。

(つづく)

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2012年1月 4日 (水)

講義録 過払い金請求 38

 それから、一番最後ですが、「取引の分断・消滅時効への対応」。これが今たぶん、やってらっしゃる方の中では、一番問題になっている、というか、一番頭を悩ましている点じゃないかと思うんですよ。
 「取引の分断」というのはどういう問題かというと、途中でいったん完済をしている。それから、ちょっと間があいて、何年か、でも、何ヶ月か、でもいいですけども、間があいて、再び借入れをしているというようなケースです。この場合に、今、ほとんどの業者が、「分断してるから、計算を別々にしてくれ」と言ってきます。必ずといっていいほど言ってきますね。そこで、私は絶対にそれはしないんですけど、そうしないと、訴訟をするしかもうなくなっちゃうんですね。訴訟の前に話しをつけようと思ったら、別々の計算を認めざるをえないっていうような状況になってきてるんですよ。なぜそんなふうになってきてるかっていうと、最高裁判所が去年(注:2007年)からたてつづけに示している判断が、ちょっと不安定というか、問題がある判断をしているために、業者の側が、その最高裁の判決をたてにとって、「分断しているから別々に」って言ってるんですよ。
 そこで、私たちとしては、こういうふうにしなきゃいけないと思うんですよ。そこで分断をやすやすと認めてはいけないということです。楽なんですけども。どっちみち過払いになって、金額が多少違うだけなら、認めちゃったほうが楽です。だけど、そうしちゃうといけないと思うんですよね。いろいろ理由があるんですけども。やっぱり、そこは、少なくとも、訴訟にしたうえで、裁判官はどう考えるか。ケースバイケースなんですから、今は。このケースにおいて、裁判官はどう見るのか、というところまで行った上で、和解にするならそこで和解にすればいいというふうに思います。
 なぜかというと、そのようにするということは、私たちも大変ですけども、相手も大変なんですよ。相手も、裁判にされたら大変です。全国の弁護士、司法書士が、みんなそういうふうにやれば、相手は大変で大変でしょうがないはずなんですよ。一つ一つの裁判で、みんな分断の主張をして、書証を出して、ってやったら、相手はてんやわんやですよね。だけど、今はそれが相手はできるっていうことは、現実に訴訟になって争われているケースは、さほど多くないっていうことだと思います。まだ、相手が対応できているということなんですよ。それではいけないということなんですよ。

(つづく)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年12月 1日 (木)

個人再生(個人民事再生) 24

 さらに、「決定」というのが付いてまして、これは、「書面による決議に付する」という決定です。小規模個人再生の場合は、さっき言いましたように、過半数が反対するとつぶれちゃう。つまり、多数決をとるわけですね。それを書面による決議、と呼びます。裁判所がこういう決定をしまして、その期間を7月13日までとします、ということです。
 そのさらに次のページに、また「決定」というのがあります。これが、「認可決定」です。「本件再生計画を認可する」と。つまり、過半数が反対とか、そういうことにはならなかったということですね。それが7月17日ですね。さっきの書面決議の期間が7月13日とかってなってたと思いますので、書面決議の期間を経て、すみやかに認可決定が下りたということです。
 で、認可決定が下りて、やることとしては、振込先を調べなければいけない。各債権者へは銀行振込みで払うことになりますので、各債権者に振込先を尋ねなければいけません。それが、その今の認可決定の次のページです。「再生計画にもとづくお支払いのご案内ならびに振込先のお尋ね」というものです。これも、再生のソフトに入っていますので、それを使えばいいと。ソフトがなければこんなような形でつくればいいと。いちいち電話して聞いてもいいんでしょうけれども、郵便などで、こういう文書を出すと、みんな、すみやかに返してくれますので、振込先をこういう形で尋ねてまわるということです。
 振込先が全部集まったら、依頼者を事務所に呼んで、再生計画案の内容と、それから、各債権者の振込先をじっくりと説明して、こういう形で支払っていってくださいねといって、支払いをしていっていただく。ここで、いちおう仕事が終わるわけですね。私の場合はです。私はここで仕事が終わりと考えてますので。その後、人によっては、弁済の管理もしていくという人もいます。司法書士がちゃんと関与してやった以上、最終的な弁済まで管理、関与していくんだという意味で、毎月の弁済金も依頼者から事務所に持ってこさせて、司法書士が代行して振り込んでいる、という人もいるみたいですが、私は正直にいってそういうふうにはしていません。そういうふうにできれば、言うことないですけどね。そういうふうにしたほうがいいに決まっています。それはそうなんだけど、実際には私の能力の限界があって、そこまではできてないわけです。それはみなさん、可能な限り、弁済の管理というのも、もしできるようでしたら、してあげたほうが、司法書士が信頼を得るという意味では望ましいことは言うまでもありません。

(つづく)

管理人のホームページはこちらです。

小口司法書士事務所

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年11月17日 (木)

講義録 過払い金請求 37

 で、他の会社の債権譲渡の事例というのは、ほんとにケースバイケースなので、一概にはいえないです。ただ、一つだけいうと、最近、プロミスとタンポートでしたっけ、タンポートという会社が、もとは「ぷらっと」という会社ですが、タンポートという会社が、昨年、プロミスに、債権譲渡ないし契約切替というような形で、まあ、移してるんですね。その場合で、今、ちょうど私、やってるんですけども、いろいろあるらしいんですけども、プロミスは、タンポートの取引と、プロミスの取引を、分けて、別々に計算しろっていうんですよ。で、それはだめだよって私がつっぱねたものですから、で、訴訟にしたところ、プロミスが、タンポート時代の過払い金はタンポートに請求すべきものだとかっていう反論をしてきたんですが、だとすれば、こちらはどっちだっていいわけですよ。返してもらうべき相手から返してもらえばいいので。
 そういう場合の攻め方としては、そのケースでは、債権譲渡ではなくて契約の切替だっていってるんですけども、よくわからないんですよ。実際どういう契約なのか。で、それがわからないことには、タンポートに請求しようにも、プロミスに請求しようにも、わからないんですよね。だとすれば、そこは相手方に明らかにさせればいいだろうと思って、今日たまたま午前中、準備書面を作っていたんですが、求釈明というような形で、タンポートからプロミスに契約の切替が行われたということなんだけれども、その際のプロミスとタンポートとの間の契約の内容を明らかにせよ、というようなこと、その際の契約内容を記載した書面があるのであれば、どういう書面が存在するのか、その辺のことを明らかにせよ、さらには、今までに、こういった事例で、和解なり、裁判なり、判決なりになったものがあるかどうか、あるのであれば、それらの事例で過払い金はどちらが負担しているのか、その内訳を明らかにせよ、というようなことを、求釈明という形で出してく予定です。どうなるかわかりませんけれども。そんなようなことで、なにもこちらばっかりが全部、何も情報がない中でやっていかなきゃいけないわけじゃなくて、相手の出方によっては、その部分は相手が明らかにしなさいよ、と、それに応じてこっちも主張を考えますよ、ということがいえる。
 だから債権譲渡というのは、本当は、こっちは、本来負担すべき相手から取れればいい話しですから、そういうスタンスで臨めば、問題はなかろうと。ただ、一方の相手が倒産しちゃっているとか、そういう場合はまた別ですけどね。

(つづく)

↓管理人のホームページはこちらです。

長野県 松本市 小口司法書士事務所

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年11月11日 (金)

個人再生(個人民事再生) 23

 それから、「積立状況等報告書」というのが付いてますね。これを、再生計画案と一緒に出すわけです。このとおり積立をしましたと。で、言われたとおりに積立ができていれば何も問題ないんですが、このケースは、ちょっと、できなかったんですね。で、できなかった場合は、できなかった理由を説明しなければいけないので、その次のページに上申書というものが付いています。この人は、ちょうど2月、3月ぐらいの時期に重なった関係で、お子さんの高校進学のための費用とか、そういうものが一時的にかかったために、積立ができなかったという事情があったので、そういうことを書いていきました。それで、別に文句は言われませんでした。
 それと、上申書の次のページに、また上申書というのがあると思います。これは何かといいますと、再生計画における弁済期間は、原則として3年というふうにされています。3年でいければ問題ないんですが、3年で組んだ場合には支払いができなくなるという事情があるという人の場合は、5年まで伸ばすことができるとされているんですね。で、3年を超えた弁済期間の再生計画案を出す場合には、その理由を記載した上申書を出さなければいけないということになっていまして、このケースは、弁済期間5年というふうにしましたので、こういう上申書を出したわけです。
 で、これは、比較的、というかまあ、特に問題がなければ、認めてもらえます。一応、特別の事情ということになってますけれど、3年で十分払える人なら、3年で出していけばいい話しであって、3年で無理だということは、何らかの理由があるはずですから、その理由を具体的に説明していけば、認めてはもらえるというふうに考えていいと思います。ですから私は、5年で出すケースって、けっこう多いです。その場合には上申書を出さなければいけないということですね。

(つづく)

↓管理人のホームページはこちらです。

長野県 松本市 小口司法書士事務所

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年10月27日 (木)

講義録 過払い金請求 36

 それから、「債権譲渡など」ということですが、これはもう、言っている時間がありません。よく、される反論です。
 例えばこの辺でよくあるのは、アイクと朝日信販ですね。朝日信販と、もともと取引があって、朝日信販は平成12年頃、アイクに一斉に債権譲渡をしてるんですね。そうすると、その朝日信販時代から取引があって、過払い金が生じているというような場合に、その過払い金はどういうふうに請求していけばいいかと、そういう話しです。これについては、債権譲渡というのは、ケースバイケース。ケースによって違うし、一概には言えないので、ここで一概なことはいえないんですけど、まあ、もしそういう主張が出てくれば、その都度考える。で、一つ参考になるかなと思うこととしては、私が経験していることでは、朝日信販からアイクへの債権譲渡。これ、よくあります。これは私は今まで、何度も何度も裁判でやってきて、一定のやり方が確立してるんですけど、そのやり方というのは、私の個人のブログがあるんですけど、その中に、「CFJとの戦い方」というカテゴリーがあるんです。その「CFJとの戦い方」というところへ入っていっていただきますと、この朝日信販からアイクへ債権譲渡がされた際の主張の仕方、みたいなものが、書面のひな形とかそういうのも、全部そこに付けてあります。こういうふうにして訴状を出して、こういう反論にはこういう反論をして、最終的に文書提出命令の申立をこういうふうにして、書証としてこういうものを出していくと裁判所が命令を出してくれて、こういうふうになります、という一連のものが、書面とともにそこに付けてありますので、もしそういう事例に遭遇した方は、参考にしてみていただければと思います。

(つづく)

管理人のホームページはこちらです。

長野県松本市 小口司法書士事務所

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年10月24日 (月)

個人再生(個人民事再生) 22

 で、その下の、真ん中辺の、「少額債権の特例」というところを見てください。ここに、「権利変更後の再生債権が2万円以下の場合は、再生計画認可決定が確定した日の属する月の翌々月末日限り、総額を一括して払う」とあります。これはつまり、少ない額の債権については、一括で払っちゃうということなんです。これが、民事再生法上、認められています。まあ、どのぐらいが少額債権かっていうのは、特に具体的な規定はないんでしょうが、このケースではいろいろ計算して、ソフトでごちゃごちゃやってみまして、まあ、総額が2万円以下の債権について一括で払うというふうにしちゃうのが一番区切りがよかったんで、そういうふうにしただけの話しです。ですので、その少額債権の特例というのは、何も一括払いだけじゃなくて、例えば、最初の半年、6ヶ月で払っちゃうとかね。そういうのもできます。あるいは、他の債権は原則は毎月払うんだけれども、毎月払うってやっちゃうと、一ヶ月200円とか300円になっちゃうのもあるんですね。そうするとそんなのは振込み手数料のほうが高くなっちゃうので、そういう場合は例えば、そういう少額の債権だけは3ヶ月に一回払うとか、そういうのも認められます。
 ということで、実はさっき紹介したソフトでは、少額債権の組み直しというのが、ボタン一つでできるようになっていて、少額債権が、他のものと同じように支払い回数で割った場合に、割った金額が何円未満になっちゃう場合は、何ヶ月に一回の支払いとする、というようなソフトのしくみになってます。そうすると、それを文章で表現すると、すごくまわりくどい文章になるんですよ。で、私は最初のうち、そういう形で出してたんですが、それですんなり、通っていたケースもありましたが、ある日から、裁判所から、なるべくこういうのはやめてくださいといわれるようになって。例えばそういうふうにすると、(少額債権については)半年に一回払う、とかっていうふうになるものが出てくるんですね。そうすると、管理する債権者の側にとってあまりにも負担が大きいとかね、いろんな理由から、そういうのはなるべく避けて、そのようしたいのであれば、最初の6ヶ月で払っちゃうとか、そういうふうにしたらどうですか、とかね、言われるようになったんですよ。そうすると、ソフトがそういうふうになっていないので、面倒くさいんですよね。で、気が付いたのが、この3ヶ月に一回、というふうにすれば、そんなことで悩む必要はなくなってくるわけです。だいたい全部の債権を3ヶ月に一回にして、それでも一回の支払いが少額になっちゃうものについては、最初に一回で払っちゃうっていうふうにすれば、それでたいてい、作れちゃいます。
 ですから、まず一番最初には、3年が原則ですので、36で割って、毎月同じ金額を36回払うっていうふうにやるのが一番簡単です。で、そうした場合にかなり一回の支払いが少なくなっちゃうというのであれば、次に考えるのは、じゃあ、すべての支払いを3ヶ月に一回にしてみると。そうすると、毎月払うと少なくなっちゃうんだけど、3ヶ月に一回だと、割合かっこうがつくぐらいの金額になります。それで出しちゃう。で、それでもなおかつ、3ヶ月に一回にしてもなおかつ一回の支払いが数百円とかになるようなものについては、もう、面倒くさいことはしないで、初回に一回で払っちゃう。たいした額じゃないです。そのために積立をしているわけです。せっかく申立て日から積立させて、3ヶ月分、4ヶ月分たまっているわけですから、そういうところに使えばいいわけです。
 再生計画案の作り方というのは、慣れるまで、けっこう悩む部分もあります。私もさんざん悩んで、悩んで、出しなおしをさせられたりして、やってきましたので、ぜひ、ここの部分は、まあいろいろやってみましょう、ということですね。

(つづく)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

«講義録 過払い金請求 35